新世界の代表国 チリとアメリカ(カリフォルニア)のワインを飲み比べ!パワフルな味を体験してみよう!

今回は、チリワインとアメリカ(カリフォルニア)ワインのそれぞれ3種類ずつ飲み比べをして紹介していきます。
どちらも新世界(ニューワールド)でパワフルな味わいが印象的な国のワインです。

チリワインとカリフォルニアワインの特徴を紹介

チリワイン

チリワインの用語

  1. ヴァラエタル
    ヴァラエタルとは、一般的に単一品種で造られ、オーク樽で熟成をしていないワインを指します。
    最もシンプルなベースのワインで、ラベルにはヴァラエタルとは記載されずに、品種名だけが記載されます。
  2. レゼルヴァ
    レゼルヴァとは、一般的にオーク樽での熟成を行っているワインです。(ただし、白ワインでは、樽熟成をしていないものがあり、特有かつ独特の風味・特性を持つという意味でレゼルヴァと表示されているものもあります)
    単一品種だけで造る場合と、複数の品種を混ぜて造る場合がありますが、前者は品種の特徴を生かしたものになり、後者は各ワイナリーが色々な品種を独自にブレンドし、造り手の個性をより濃く反映させます。
    レゼルヴァという品種補足表示は、ラベルに記載しなくてもよいことになっています。
  3. プレミアム
    ワイナリーの最上位クラスのワインをプレミアムワインと呼びます。
    ただし、ラベルには記載がないので判断するのは難しいです。
    そのかわりに、そのワイン専用のブランド名がつけられているのが一般的です。

チリにはフランスのAOCのような明確な格付けや制度がありません。
しかし、品種が単一か、それとも複数品種のブレンドか、オーク樽で熟成されているかどうかなどは、全てとは言い難いですが、ある程度ラベルから判断できます。

チリワインの種類

チリワインの種類(ワイン法の上で3種類に分けられます)を記載します。

  1. 原産地呼称ワイン
    原産地を表示したもので、上記のラベルのように、そのほかの品種などが表示されたものです。
    フランスのAOCのは狭い原産地呼称(畑名など)のほうが格上で高級といえますが、チリの場合は狭い原産地呼称(PUENTE ALTOのようなエリア名)のちメイドが低いため、広い原産地呼称(MAIPO VALLEY)を選んでつけている場合のほうが多いです。
  2. 原産地呼称のないワイン
    ブドウ品種は指定されていますが、産地はチリ国内で生産されたものであれば可で、それを混ぜることも可能です。
    したがって、原産地のラベル表示はありません。
    ラベルに品種を表示する場合は混ぜた場合でもその品種が75%の必要があります。
  3. テーブルワイン
    食用のブドウで造られたものであれば何を使っても可です。
    品種、品質、収穫ドシのラベル表示は不可です。

ラベル(エチケット)の見方説明

  • 赤色(銘柄名)
    MONTES ALPHA(モンテス・アルファ)
  • 緑色(品種)
    CHARDONNAY(シャルドネ種)
    ※ 表示した品種が75%以上
  • 黄色(収穫年)
    2012
    ※ 表示した年のものが75%以上
  • 青色(生産地)
    CASABLANCA VALLEY(カサブランカ・ヴァレー)
    ※ 表示したこのエリアのブドウが75%以上
  • 紫色(生産者・ワイナリー)
    AURELIO MONTES(オーレリオ モンテス)

カリフォルニアワイン

全体的に南北に長く伸びる生産地は、ヨーロッパに比べかなり南に位置するものの、太平洋のアラスカから寒流からの冷気により、海に近いところほど冷涼である。

ノースコースト

ノースコーストには、シャルドネ種やカベルネ・ソーヴィニヨン種で有名になった、”ナパ”があります。
東西は山脈に遮られ、南のサンフランシスコ湾よりの冷涼な空気が上がってくるため、南のほうが涼しくなっています。
ナパより海側に位置する”ソノマ”はナパ同様に南のほうが涼しいが、ヒルズバーグから太平洋に流れ込むロシアン・リヴァーからも冷気が流れ込むのでより涼しい気候となります。
このノースコーストには、世界的にも有名なオーパスワンを作っているワイナリーがあります。

セントラルコースト

サンフランシスコより南、サンタバーバラまでのセントラルコーストは、内陸の”セントラル・ヴァレー”と異なり、北部に比べ海沿いに背の高い山脈がないため、太平洋の冷涼な気候の影響を受け、シャルドネ種やピノ・ノワール種に適した気候となっています。

サウスコースト

気候は非常に暑く、とても乾燥しております。
そのため、ハウスワインで飲めるようなワインが多くあり、価格帯も手頃です。
黒ブドウで言うと、ジンファンデル種が造られているため、ここの地域出身のものがあります。

チリワインとカリフォルニアワイン6種類を紹介

MONTES CLASSIC SERIES CHARDONNAY 2016

名前 モンテス クラシック シリーズ シャルドネ 2016
生産者 モンテス
生産地 チリ・セントラルヴァレー
種類 白ワイン
品種 シャルドネ種100%
価格帯 1,000円 ~ 2,000円

チリ大手のモンテス社が造る低価格帯で安定した品質を誇るクラシックシリーズです。
バナナ、パイナップル、メロンなどの甘い香りがあり、適度な酸味とフレンチオークの上品な樽香を感じます。
濃厚で力強く、後口にアーモンドの風味も少し残るこの価格に驚かされる白ワインです。

BREAD & BUTTER CHARDONNAY 2015

名前 ブレッド&バター シャルドネ 2015
生産者 ブレッド&バター
生産地 アメリカ・カリフォルニア州
種類 白ワイン
品種 シャルドネ種100%
価格帯 3,000円 ~ 4,000円

色はやや濃いめの黄色で、バニラビーンズ、アーモンドの皮、クリームブリュレなどの豊かな香りを感じます。
口に包むと、柔なミネラル感、ほのかな樽香が感じ取れ、舌の上で溶けていくような感覚です。
古き良きカリフォルニアの白ワインというイメージで美味しいです。

ANDERRA CHRMENERE 2014

名前 アンデラ カルムネール 2014
生産者 バロンフィリップマイポチリ
生産地 チリ・セントラルヴァレー
種類 赤ワイン
品種 カルムネール種100%
価格帯 1,000円 ~ 2,000円

ボルドーの格付け1級シャトー・ムートン・ロートシルトが1997年からチリで手掛けるプロジェクトです。
伝統的なボルドースタイルに最先端技術を取り入れたワイン造りが特徴です。
チリの代表品種カルムネール種から造られたワインは濃厚で、バニラやモカのニュアンスにヘーゼルナッツの風味を感じます。

RAVENS WOOD ZINFANDEL 2014

名前 レイヴェンス ウッド ジンファンデル 2014
生産者 レイヴェンス ウッド
生産地 アメリカ・カリフォルニア州
種類 赤ワイン
品種 ジンファンデル種100%
価格帯 1,000円 ~ 2,000円

日本の家紋をイメージした三羽カラスは一度見たら忘れないデザインです。
ジンファンデルのゴッドファーザーと異名をとり、カリフォルニアワインに貢献した人物としても評価の高いジョエル・ピーターソン氏の造るワインです。
カリフォルニア特有のジンファンデル種は紅茶や乾いた草の香りがあり、しっかりとした味わいのワインです。

MONTES ALPHA CABERNET SAUVIGNON 2015

名前 モンテス アルファ カベルネソーヴィニヨン 2015
生産者 モンテス
生産地 チリ・コルチャグアヴァレー
種類 赤ワイン
品種 カベルネ・ソーヴィニヨン種100%
価格帯 1,000円 ~ 2,000円

モンテスは1988年にチリ初、チリ人だけの地理ワインカンパニーとしてスタートしました。
チリの豊かな大地に、ヨーロッパ式の醸造技術を持ち込み、世界最高峰のチリワインを造るという信念のもの、ワイン造りを行っています。
高級感かつ、コクのあるこのワインはステーキや焼き肉などとの相性抜群です。

AU BON CRIMAT ISAVELLE 2013

名前 オー ボン クリマ イザベル 2013
生産者 オー ボン クリマ
生産地 アメリカ・カリフォルニア州
種類 赤ワイン
品種 ピノ・ノワール種100%
価格帯 6,000円 ~ 7,000円

ブルゴーニュの神様アンリ・ジャイエ氏を師と仰ぎ、カレラと一緒にカリフォルニアのピノ・ノワール種とシャルドネ種の先駆者として、世界的に人気を誇るトップワイナリーです。
オーナーの愛娘イザベルの名前を冠した最上級のワインです。
ボトルもロマネ・コンティ同様にどっしりとしていて、高級感が漂っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
新世界でも生産量も高く、有名なチリワインとカリフォルニアワインの紹介でした。
両者とも、比較的安価で買うことができ、様々な料理にも合わすことができるので、ハウスワインにはもってこいなワイン達です。
旧世界のワインに少し飽きがきて、もうちょっとずっしりとした変わったワインを飲みたい方は是非一度お試し下さい。