フランス白ワイン6種類を紹介!自分好みの白ワインを見つけよう

今回は、フランスの白ワイン品種を6種類紹介します。
この記事で白ワイン品種6種類の特徴を覚えて、自分好みの品種を見つけていきましょう。

白ワインブドウ品種を解説

ミュスカデ種(MUSCADET)

ロワール河口のナント地区産で、もともとはブルゴーニュ地方から移植されたブドウで、別名をムロン・ド・ブルゴーニュとも言います。
外観はやや緑がかったライトイエローで、シュールリー製法の影響による微発泡が認められることもあります。
レモンやグレープフルーツのような柑橘系の香りが支配的ですが、いずれもかなり控えめで特徴を見つけにくく、他にシュールリーに由来するイースト香や磯の香りを感じることもあります。
フレッシュな味わいで、ドライで微発泡があるため酸が高く思われがちですが、実際はそれほどではなく、ボディもやや軽めです。

ソーヴィニヨンブラン種(SAUVIGNON BLANC)

フランスではロワール河上流で単独栽培、ボルドーではグラーヴやアントゥル・ドゥーメールなどで主要品種としてセミヨン種とブレンドされ辛口ワインになり、ソーテルヌやバルザックではセミヨン種の補助品種として甘口ワイン(貴腐ワイン)になってます。
このほか、旧世界ではイタリア北部や東欧諸国、新世界ではシャルドネ種同様、幅広く使われ、色々なスタイルのワインになっています。
冷涼気候の特徴を備えたワインで、色はかなり淡く、とてもアロマティックで、青草、ハーブ、ミントの香りにフリンティさ土っぽさを備え、フルーツでいえば青リンゴ、グレープフルーツの香りが中心で華やかな印象です。
酸はキリット切れがあり、クリーンでフルーツフレーバーが高く、アルコールも中程度からやや低めで、後口に若干の苦味が残る場合もあります。

シュナン・ブラン種(CHENIN BLANC)

フランスではロワール中流域の代表品種であり、辛口から遅摘み、貴腐による甘口まで多彩なワインに仕上がります。
一方、フランス以外のヨーロッパではあまり見かけませんが、新世界では南アフリカで造られるクローンのスティーンという名称で呼ばれているものが有名です。
また、アメリカのワシントン州やオーストラリアでも造られていますが、注目されるまでには至っていません。
通常は、辛口と遅摘みや貴腐ブドウで造られる甘口とがありますが、ブドウの出来が悪い年は、途中で醗酵を止めて、甘みを残し、酸とのバランスをとります。
色は中程度から濃いめの黄色が多く、黄桃、カリンジャム、アップルキャンディー、スパイシーでフローラル、濡れたウールの香りを持ち、キリッとした酸味が特徴です。
甘みは同じ遅摘み系のセミヨン種やリースリング種とは酸味の差、残糖量(後口の甘みの差)ボディの差でも区別できます。
辛口はやはりはちみつや花のような香りがあり、酸が高くフルボディでドライですが、高いフルーツフレーバーが後口に甘さを感じさせます。

リースリング種(RIESLING)

代表的な冷涼気候品種で、旧世界での主な山地はドイツ全域、フランスのアルザス地方、スイス北部、オーストリアや東欧各国です。
また、新世界でもアメリカ、カナダ、ニュージーランド、チリなどで多く栽培されています。
大変プレステージが高く、長熟で品質の高いワインになりますが、晩熟でコストもかかる品種です。
基本的には色はライトイエローですが、熟成したものやグラン・クリュクラスのものは、金がかった黄色となる場合もあります。
一般的に樽はほとんど使いません。
香りはアロマティックでフルーツとしてはリンゴ、レモン、グレープフルーツ、白い花、花の蜜などを感じます。
この他にはスパイス、ミネラル、ガソリン(ペトロール)香を感じます。
酸味がしっかりしていて、一般的にはドライでフルーティー、しっかりとしたワインになります。
熟成したもの、ランクの高いもの、遅摘みのものはコク、果実味、甘みが更に増し、余韻も長めとなります。

シャルドネ種(CHARDONNAY)

フランスではブルゴーニュを主に、シャンパーニュ、ジュラ、そして最近ではヴァラエタルワインとして南フランスでも多く見られるようになりました。
旧世界ではフランス、イタリア、スペイン、東欧各国で栽培されています。
新世界でもアメリカ、オーストラリアをはじめ、チリ、アルゼンチン、南アフリカ、ニュージーランドなど全世界に多くの成功例があり、まさに白の国際品種代表と言えるでしょう。
外観は軽い黄色から、金がかった黄色まで、地域やブドウの出来によって差があります。
香りはあまりアロマティックではありませんが複雑です。
多くの場合、マロラクティック醗酵と樽熟成を行い、そこからくるバターやバニラの香りが特徴的です。
味はしっかりと落ち着いた酸味、アルコールやフルーツフレーバーからくるほのかな甘み、樽からくる若干の苦味などが絶妙に絡み、バランスのとれた複雑さをだしていて、全ての点で品質の高いワインとなる場合が多いようです。
特に旧世界ではテロワールの特徴を含んだ複雑な風味、新世界では豊かなフルーツフレーバーと力強いボディが特徴です。

ゲヴェルツトラミネール種(GEWERZTRAMINER)

フランスのアルザス地方やドイツが主要な産地です。
やや茶色がかった果皮を持ち、これがワインの色にも影響し、ミディアムからゴールデンイエローの色合いとなります。
香りはライチ香、マスカット香、それにバラの香りが強く、良年は特にライチ香が強くなります。
また、コリアンダーやお香のような香りもあります。
辛口でも後口に甘さと苦味が残り、酸度は低く、全体的にやや重めです。
新世界ではチリやニュージーランドなど涼しい地域での栽培が多い品種です。

フランス白ワイン6種類を紹介

MUSCADET SEVRE ET MAINE SUR LIE 2015

名前 ミュスカデ セーヴル エ メーヌ シュール リー 2015
生産者 ラングロワ シャトー
生産地 フランス・ロワール地方
種類 白ワイン
品種 ミュスカデ種100%
価格帯 1,000円 ~ 2,000円

1885年創業の歴史ある造り手で、高品質なクレマンドロワールを生み出すことでも有名です。
15~30年の樹齢のブドウを使い、うまみと複雑さを引き出す伝統的製法のシュール・リーです。
柑橘系の繊細な香りがあり、シャープな酸味が印象的な素直でスッキリとした味わいで、牡蠣や貝類に合わせたい白ワインです。

LE BOUQUET SAUVIGNON BLANC 2016

名前 ル ブーケ ソーヴィニヨンブラン 2016
生産者 ドメーヌ ラポルト
生産地 フランス・ロワール地方
種類 白ワイン
品種 ソーヴィニヨンブラン種100%
価格帯 2,000円 ~ 3,000円

ロワール渓谷の斜面に広がる13の区画の畑から収穫され、ロワール渓谷の丘陵のすべての美しさを表した、まさにブーケという名にふさわしい白い花の香りと果実味満載の白ワインです。
青リンゴや茎の香りがあり、しっかりとした酸味が印象的な緑色を連想させるフレッシュな白ワインです。

HERBES FOLLES 2015

名前 エルブ フォル 2015
生産者 クレモン バロー
生産地 フランス・ロワール地方
種類 白ワイン
品種 シュナン・ブラン種100%
価格帯 2,000円 ~ 3,000円

ボルドー大学で学び、卒業後はコンサルタントとして活躍していたクレモン・バロー氏ですが、子供たちも大きくなり、もう一度人生を考え直し、自分のワインを造りたいと50歳で醸造家に転身しました。
自然派ワインの造り手で、畑はニコラ・ジョリーの畑を手に入れて造り始め、今では自然派ワインの造り手としてはトップクラスの人気を誇ります。

ALSACE RIESLING 2014

名前 アルザス リースリング 2014
生産者 ヒューゲル
生産地 フランス・アルザス地方
種類 白ワイン
品種 リースリング種100%
価格帯 2,000円 ~ 3,000円

ヒューゲル社は1639年、大西洋からの気候の影響を受けない大陸的な栽培地であるアルザス地方リクヴィールの街で創業しました。
これまで12代360年以上にわたって「ワインの品質は、100%ブドウそのものによる」という黄金律を守り続け、ブドウ栽培とワイン造りの歴史を刻み、現在では120カ国に輸出されるアルザスを代表する造り手です。

RULLY 2015

名前 リュリー 2015
生産者 メゾン ジョセフ ドルーアン
生産地 フランス・ブルゴーニュ地方
種類 白ワイン
品種 シャルドネ種100%
価格帯 2,000円 ~ 3,000円

メゾン・ジョゼフ・ドルーアンは1880年にローマ要塞の壁の内側に位置する、ブルゴーニュワインの中心地ボーヌに設立されました。
130年以上もの間、家族経営にこだわり、頑なに創業当初から受け継がれるテロワールへの信念を貫いています。
ワインはアーモンド、柑橘系果実を思わせるアロマ、味わいは力強く、魅力的な余韻が続きます。

GEWERZTRAMINER 2014

名前 ゲヴェルツトラミネール 2014
生産者 トリンバック
生産地 フランス・アルザス地方
種類 白ワイン
品種 ゲヴェルツトラミネール種100%
価格帯 2,000円 ~ 3,000円

アルザスワインのメッカ、リボヴィレ村に居を構え、1626年からワイン造りをしている歴史ある造り手です。
伝統的な醸造方法で造られる典型的な辛口タイプという位置づけですが、果実味、酸味、ミネラルの見事な調和がとれているため、様々な食事に合わせられるという強みもあり、世界中の一流レストランでオンリストされています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回紹介した白ワインの品種6種類は、世界でも有名な品種が数多くあります。
今回紹介した白ワインですと、価格帯もそこまで高くものばかりなので、ハウスワインとして週替りでそれぞれのワインを楽しむ事もできると思います。
各品種の特徴(味、香り、色)を捉え、自分の好きな品種を見つけて下さい。
旧世界のフランスを感じて理解できたら次は新世界に手を伸ばしてみて下さい。
また違った白の品種に出会えると思います。